福井県<<赤兎山(赤池湿地)>>
 2012年7月15日

白山国立公園小原ゲート前」〜赤兎山登山口〜小原峠〜赤兎山〜赤兎避難小屋

福井県内ではただ一つの高層湿原として知られる赤池は、赤兎山(標高1,628m)の山頂より約1km東の高原(標高1,580m)にあります。夏になればニッコウキスゲは咲き乱れるこの高原からは、雄大な白山山系が一望でき年間を通して多くの登山客が訪れます。高層湿原とは高地にある湿原という意味ではなく、湿原全体が周囲よりも高くなってドームのようになった状態の湿原です。赤沼のような標高の高いところでは、寒冷な環境のために植物の遺体が完全に分解せずに泥炭となります。この泥炭が堆積することによって、長い間にドーム状に盛り上がるのです。ドームの上にはオオミズゴケが一面に生育し、その中に食虫植物として有名なモウセンゴケ、白い可憐な花をつけるイワイチョウやイワショウブが生えています。ドームの周囲は、池塘と呼ばれる水深20cmほどの池になっていて、浅いところには、ミカヅキグサ、やや深いところにはミヤマホタルイの群落が形成され特有の自然景観となっています。(福井県自然保護センターより)